がん登録 がん登録
大きく分けて以下の3種類あります。
1.全国がん登録 2.院内がん登録 3.臓器別がん登録
がんの統計情報は、国や地域のがん対策のためにとても重要なものです。このうち、罹患や生存率など多くは、「がん登録」という仕組みで集められます。そのため、がん登録はがんの診断、治療、生存率等の情報を集める重要な仕組みと言えます。「全国がん登録」は各医療機関からの登録データを都道府県で収集し、全国がん登録データベースへ提出します。「院内がん登録」は国立がん研究センターで収集、集計を行っており、「全国がん登録」は罹患の把握を、「院内がん登録」は医療機関単位での解析を、「臓器別がん登録」は新しい治療法等学術的な検討に用いられています。このような仕組みによっても、地域間格差究明→生存率向上→がん死亡の減少を目指しています。
当院では、がん登録の精度向上のために、最先端の電子カルテからコンピュータによる自動抽出、専任の登録スタッフによる漏れのない管理を実践しており、個人情報保護には万全を期しております。
当院の院内がん登録集計の対象と方法
(1)院内がん登録集計の期間・対象
2016年に自施設で診断または他施設で既に診断されて自施設に初診した、全悪性新生物(がん)、頭蓋内の良性及び良悪性不詳の腫瘍、上皮内がんの登録患者を集計対象としました。
当院における登録対象は、当院での入院・外来の新規の診断患者または他施設で診断された初診患者であり、初発例、再発例が共に含まれます。また、治療を行わない経過観察例も含まれます。セカンドオピニオンのみを目的とした初診に関しても登録対象としています。また、1患者1登録の原則に基づき、同一患者に別のがん種と判断されるがんが同時または時間をあけて(異時性に)生じた場合には、多重がんとして登録しています。
(2)院内がん登録集計項目
「がん診療連携拠点病院院内がん登録標準登録様式登録項目とその定義2016年度版修正版」において定義された標準項目を集計項目としました。
部位及び組織コードについては、ICD-O-3により分類しました。(別表1参照)
<別表1>
部位名 | 第1段階 | 第2段階 | |
ICD-O-3 | ICD-O-3 | ||
形態コード | 部位コード | ||
口腔・咽頭 | C00-C14 | ||
食道 | C15 | ||
胃 | C16 | ||
大腸 | C18-C20 | ||
肝臓 | C22 | ||
胆嚢・胆管 | C23-C24 | ||
膵臓 | C25 | ||
喉頭 | C32 | ||
肺 | C33-C34 | ||
骨・軟部組織 | C40-C41、C47、C49 | ||
皮膚 | C44 | ||
乳房 | C50 | ||
子宮頸部 | C53 | ||
子宮体部 | C54 | ||
卵巣 | C56 | ||
前立腺 | C61 | ||
膀胱 | C67 | ||
腎・その他の尿路系 | C64-C66、C68 | ||
脳・中枢神経系 | C700、C71、C722-C729、C751-C753 | ||
甲状腺 | C73 | ||
悪性リンパ腫 | 959-972 974-975 | ||
多発性骨髄腫 | 973,976 | ||
白血病 | 980-994 | ||
他の造血器腫瘍 | 995-998 | C421 | |
その他 | 第1段階、第2段階で変換された以外の症例 |