婦人科がん(主に子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん)は年々増加しており、日本では毎年4万人以上が罹患し2万人以上が死亡しています。 当ユニットでは、腫瘍内科、放射線治療科、放射線診断科、病理診断科、遺伝子診療部、外科の各専門診療・診断部門と協議して、それぞれの患者さんの病状や体調にあった最適かつ最新でより低侵襲を目指した治療法や治療におけるより良いトータルヘルスケアを提案しています。
診療案内
- 子宮頸がん、体がん、卵巣がんのほか、子宮肉腫、外陰がん、腟がん、絨毛性疾患などあらゆる婦人科がんに対して最先端の知識と技術で診療しています。
- 腫瘍の組織型や遺伝子異常や画像情報をもとに、患者さんの病態に応じて、病理・画像・外科・腫瘍内科の専門医と治療方針を検討し、手術・放射線・薬物治療を組み合わせた個別化治療を行います。
- 根治を目指す一方で、腹腔鏡手術やロボット支援化手術による低侵襲手術を積極的に行い、早期退院・早期社会復帰を支援するとともに、妊孕能・排泄機能に配慮した機能温存治療・手術にも取り組んでいます。
- がんゲノムパネル検査に基づく薬物療法や、婦人科がん患者さんのヘルスケアについても積極的に対応しています。

診療活動
子宮頸がん
初期がんの場合、可能な限り低侵襲(内視鏡下手術やロボット支援化手術)や、妊孕能温存法として子宮体部を温存する手術(トラケレクトミー)や、膀胱神経温存による排尿機能温存に配慮した手術治療を行っています。一方で進行・再発がんの場合、放射線治療に抗がん剤治療を組み合わせた化学放射線治療や、免疫チェックポイント阻害薬などを用いて最適な治療法を選択します。
子宮体がん
初期がんの場合、子宮頸がん同様に、可能な限り低侵襲(内視鏡下手術やロボット支援化手術)を目指した治療を行っています。また初期病変で悪性度が低い組織型の若年者については、ホルモン療法により子宮温存する治療も行っています。一方で、進行・再発例に対しては、患者さんの病態に応じて、抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬を組み合わせた薬物療法や放射線治療やホルモン療法などを行っています。
また子宮体癌に多いリンチ症候群についても遺伝子診療部と連携して対応しています。
卵巣がん
半数以上が進行がんで見つかることが多いため、他科と連携した腫瘍減量術や主要の組織型や遺伝子異常などに基づいた、術前・術後化学療法や分子標的治療を組み合わせた集学的治療を行っている。一方で、卵巣がんのリスク低減手術や特定の病態に対する卵巣・卵子凍結も行っています。

婦人科腫瘍ユニットメンバ-リスト(2025年4月)
●ユニット長 ※教授
- ※ 万代 昌紀産科婦人科
- 岡田 由貴子産科婦人科
- 滝 真奈産科婦人科
- 砂田 真澄産科婦人科
- ●村上 隆介産科婦人科
- 山口 建産科婦人科
- 山ノ井 康二産科婦人科
- 水野 林産科婦人科
- 嶋村 卓斗産科婦人科
- 大須賀 拓真産科婦人科