OncoNephrologyユニット 診療案内

Medical
Information

がん患者さんは、非がん患者さんと比べ、経過中に急性腎障害になる頻度が高いといわれています。また、腎機能の低下したがん患者さんには薬物の投与量調整に細やかな対応が必要です。そこで、腎臓内科と腫瘍内科、そして薬剤部が連携し、「オンコネフロロジーユニット」を設立致しました。このユニットではがん治療中に起こる腎障害の診療や、腎障害患者さんのがん治療をサポートします。

診療案内

日本では、「2人に1人ががんになる」と言われるほど、がんが増加しています。がん患者さんは、非がん患者さんと比べ、経過中に急性腎障害になる頻度が高いといわれています。しかも、急性腎障害を発症するとその後の円滑ながん治療に支障をきたすという報告もあり、今後増加するであろう、がん患者の急性腎障害を早期に発見し介入する必要性が指摘されています。また、日本全体の高齢化や生活習慣病の増加などにより、慢性的に腎機能の低下した(慢性腎臓病)患者さんが増加しています。必然的に、慢性腎臓病を合併したがん患者さんも増加傾向にあります。このような患者さんは、特に薬物の投与量調整など、一般のがん患者さんと比較してより細やかな対応が必要になります。さらには、多くの新規がん治療薬のおかげで、がんの生命予後が改善している反面、今まで遭遇しなかった有害事象が出現するようになりました。中でも新規がん治療薬による腎障害は、多彩かつその後の薬物治療方針にも影響を与えるため、がん治療医と腎臓内科医との密な連携が必要になっています。このような背景から、京都大学がんセンターでは、腎臓内科と腫瘍内科、そして薬剤部が連携し、がん領域(オンコロジー)と腎臓領域(ネフロロジー)の両面から患者さんを支える、「オンコネフロロジーユニット」を設立いたしました。

診察は原則として各がん診療ユニットのからの紹介で行っておりますが、受診希望の際には、先ず当院の地域医療連携室にご相談下さい。

診療活動

【診療内容】オンコネフロロジーユニットでは、がんを抱えた患者さんの治療中に起こる腎障害の診療や、腎障害を抱えた患者さんのがん治療を円滑におこなうサポートをするために、おもに下記の領域を担当いたします。

  • がん患者の急性腎障害
  • がん患者における慢性腎臓病
  • 固形がんや血液悪性腫瘍でみられる腎疾患
  • がん薬物治療中の腎障害
  • 腎不全患者に対するがん薬物治療
  • がん患者の電解質異常

OncoNephrologyユニットメンバ-リスト(2025年4月)

●ユニット長 ※教授

  • ● 山本 伸也腎臓内科
  • ※ 柳田 素子腎臓内科
  • 金子 惠一腎臓内科
  • 内野 詠一郎腎臓内科
  • 髙柳 俊亮腎臓内科
  • 池見 泰明薬剤部
  • 高橋 悠薬剤部
  • ※ 寺田 智祐薬剤部
  • 野村 久祥薬剤部
  • 勝部 友理恵薬剤部
  • 増田 崇薬剤部
  • ※ 武藤 学腫瘍内科
  • 片岡 滋貴腫瘍内科
  • 堀松 高博腫瘍内科