NET(神経内分泌腫瘍)ユニット 診療案内

Medical
Information

NET(神経内分泌腫瘍)は、非常に多彩な腫瘍で正確な診断ときめ細やかな多職種チーム医療(MDT)が必須とされています。
京大がんセンターでは、NETユニットチームにより、最新かつ最適な診断・治療を提供します。
かかりつけの紹介医と密に連携して、ネットワークで治療を支えていきます。

診療案内

  • NET(神経内分泌腫瘍:Neuroendocrine tumor)は膵臓や消化管・肺等の神経内分泌細胞に由来する腫瘍で、10万人に5人程度の希ながんの一つですが、病勢は比較的緩徐な腫瘍が多いです。進行が早く悪性度の高いNEC(神経内分泌癌:Neuroendocrine carcinoma)と合わせてNEN(Neuroendocrine neoplasms)と総称されます。
  • 病理組織学的な確定診断が難しい症例も多く、また、内分泌細胞由来のホルモン症状を呈する機能性腫瘍や遺伝性疾患を伴う場合もあります。
  • このようにNETは非常に多彩な臨床像を呈するため、診断から治療において、腫瘍内科・消化器内科・内分泌代謝内科・肝胆膵移植外科・消化管外科・放射線診断科・放射線治療科・病理診断科等の多くの専門家の意見と議論が必要となります。
  • 受診ご希望の際は、詳細な紹介状と画像および病理標本と病理レポート必須となりますので、先ず当院の地域医療連携室にご相談下さい。

診療活動

  • 確定診断が得られた後、手術や薬物療法や放射線療法およびIVR(インターベンショナルラジオロジー)等と病態に合わせて集学的アプローチが必要になります。
  • 当院では、2022年3月よりペプチド受容体放射線核種療法(PRRT)が施行可能になりました。2ヶ月毎に4回投与で計8ヶ月かかる治療で、毎回RI病棟で1泊2日の入院が必須となります。2024年1月現在、一月あたり4-5件施行可能で、京大受診からPRRT導入まで最短でも2ヶ月を要します。
  • また、当院ではNETを核医学的により詳細に同定できる68Ga-DOTATOC PET/CTが施行可能(自費で15万円程度)であり、患者さん毎にユニットカンファレンスにおいて専門家による議論を交わすことで、より精細な診断と患者さんにとってより至適な治療方針を提供しております。
  • ユニットカンファレンスは月1回(第1か2週の水曜日)に開催され、また、2ヶ月に1回京大関連病院とのWebカンファレンスを開催し、症例検討や最新情報を共有しています。

NET(神経内分泌腫瘍)ユニットメンバ-リスト(2025年4月)

●ユニット長 ※教授

  • ※● 松本 繁巳腫瘍内科
  • 長井 和之肝胆膵移植外科
  • 笠井 洋祐肝胆膵移植外科(兼任)
  • 増井 俊彦肝胆膵移植外科(兼任)
  • 板谷 喜朗消化管外科
  • 松森 友昭消化器内科
  • 福田 晃久消化器内科
  • 植田 洋平糖尿病·内分泌·栄養内科
  • 田浦 大輔糖尿病·内分泌·栄養内科
  • 山内 一郎糖尿病·内分泌·栄養内科
  • ※ 中本 裕士放射線診断科
  • 中島 良太放射線治療科
  • 飯塚 裕介放射線治療科
  • 上田 哲放射線治療科