「irAEユニット」は、がん免疫療法治療中に原因が明らかでない全身の炎症が生じた患者さん、あるいは有害事象が 免疫異常によるものなのか迷う症状が出現した患者さんの診療をサポートする部門です。2021年10月より定期的に 様々な診療科のメンバーが集合してカンファレンスを開催し、がん免疫療法を受けている患者さんに適切な医療を提供できる取り組みを行っています。
診療案内
がん免疫療法は、手術・放射線治療・化学療法(抗がん剤)と並び、がん治療の中心的役割を担っています。特に免疫チェックポイント阻害薬(Immune checkpoint inhibitor, ICI)は、がんを攻撃する免疫細胞が活発に作用することを促進することを目的とした治療薬として2014年に世界に先駆け日本で承認され、多くの患者さんに使用されています。
一方、この治療は免疫細胞を過剰に活性化させるため、これまでの抗がん剤とは異なる仕組みで副作用が生じることがあり、「免疫関連有害事象(immune related adverse events, irAE)」と呼ばれています。irAEによって障害される臓器やその程度・時期には多彩な個人差があり、しばしばその診断・制御に難渋することがあります。
irAEユニットは、がん免疫療法治療中に原因が明らかでない全身の炎症が生じた患者さん、あるいは有害事象が免疫異常によるものなのか迷う症状が出現した患者さんの診療をサポートする部門です。

診療活動
2021年10月より定期的に他科多職種メンバー(腫瘍内科、免疫・膠原病内科、薬剤部、糖尿病・内分泌・栄養内科、消化器内科、産婦人科、循環器内科、皮膚科)が集合してカンファレンスを開催し、がん免疫療法を受けている患者さんに適切な医療を提供できる取り組みを行っています。院内の職員であれば誰でも参加ができますので、治療方針に難渋している場合に相談できます。緊急性が高い場合にはすぐに相談できる窓口を設けています。また、できる限りirAEを起こさない医療を目指すべく、新しい知見を見出すために学会などで報告を行っております。

irAE(免疫関連有害事象)ユニットメンバ-リスト(2025年4月)
●ユニット長 ※教授
- 滝 真奈産科・婦人科
- 水野 林産科・婦人科
- 川口 展子腫瘍内科
- 菊池 理腫瘍内科
- 野溝 岳腫瘍内科
- 野村 基雄腫瘍内科
- 細貝 太亮腫瘍内科
- 加藤 恵理循環器内科
- 三浦 優人循環器内科
- 岡部 誠消化器内科
- 北本 博規消化器内科
- 塩川 雅広消化器内科
- 高橋 健消化器内科
- 竹田 治彦消化器内科
- 三嶋 眞紗子消化器内科
- 横出 正隆消化器内科
- 山内 一郎糖尿病・内分泌・栄養内科
- 前島 佑里奈乳腺外科
- 木曾 末厘乃乳腺外科
- 木村 公俊脳神経内科
- 掛地 由貴人皮膚科
- 平野 智子皮膚科
- 平野 唯皮膚科
- 坂本 亮放射線診断科
- 野橋 智美放射線診断科
- 岸 徳子放射線治療科
- 白柏 魅怜免疫・膠原病内科
- ●村上 孝作免疫・膠原病内科
- 吉田 亜希子免疫・膠原病内科
- 池見 泰明薬剤部
- 田澤 晃太朗薬剤部
- 中村 友紀薬剤部
- 野村 久祥薬剤部
- 横井 茉里薬剤部